青いトラック

今から30年くらい前の話です。
諸々の用事を済ませて、深夜1時過ぎだったと思いますが、私は母を助手席に乗せ、片側一車線の道路を運転していました。

この時間にはほとんど車は走っていなかったところ、対向側の車線から、青いトラックがゆっくりと右折しようとしているのが見えました。
私は、先にトラックを行かせようと、かなり手前からブレーキを踏みました。

そうしたところ、母が「なんで車を止めるの?」と言ってきました。
私は、「だって、トラックが右折を…」と言いかけたところ、トラックは後ろの方からスーッと透けていき、終いには全く見えなくなりました。

右折といっても、その先には道がありません。
そこには松林が広がるだけで、たとえトラックが右折したところで、入っていく道路は見当たりませんでした。

私は、その時は、トラックのお化けを見たのだなと思いました。
車にもお化けがいるんだな、という感想でした。
(ちなみに、後から知人に聞いた話では、その道路には「青いトラックが出る」という噂があり、私以外にも目撃者が多数いたようです。)

でも、今は、乗り物のお化けは存在しないものと考えています。
人間は幽体と重なっていますから、死後に肉体が無くなっても、この幽体で生きていきます。
でも、物体には幽体がありませんから、物体が幽霊になる事はないのです。

では、何故私には、この世に存在しないはずのトラックが見えたのでしょうか?
それは、お化けのトラックが存在していて、私がそれを「見た」のではなく、私が何者かにビジョンを「見せられた」からです。
霊的な存在が私の幽体に悪戯し、トラックのビジョンが肉体の脳に伝わるように細工をしたのでしょう。

そういう事を楽しむのは、不道徳な霊魂らです。

よく、「見える人」とか「霊感がある」という人達がいますが、それは自分の能力ではなく、単に霊魂に弄ばれて、悪戯されているだけです。

アクシデント的に、幽体が見たものが肉体の脳に伝わる事もあるかもしれませんが、もし、そういう事が頻繁に起こるようだったら、早く祓いや霊術を受け、本格的に霊的トレーニングをする必要があると思われます。

by ドーン

(注)この記事は、私(ドーン)の理解の範囲内で書いており、契山館の公式見解を掲載したものではありません。

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