人種差別―再生の事実を知らない人達

地上に下りる前の幽質界の霊魂

現代は、昔に比べて人種・民族差別に対して問題意識が強くなってきたとはいえ、差別や偏見はなくなりません。
偏見は、人間の性質としてやむを得ない点はあるとしても、差別はダメですよね。
あからさまに見下した態度は、相手に強いストレスや悲しみを与えます。ヘイトクライムは論外です。

偏見に基づいて差別する人達は、自分より下に位置づけた人種の人達を見下す事によって、自己肯定感を感じるのでしょう。他の人種や民族をけなす事で、高揚感を得られるのかもしれません。
中には、堂々と憎しみを暴力で表現する人もいます。

躊躇せずに差別的な行為が出来るのは、思うに、人種や民族に立場の交替可能性がないからではないでしょうか?
例えば、交通事故であれば、ある時は被害者でも、別の時は加害者になる事もありますが、人種的ヒエラルキーの頂点に立っている人達が、別の人種や民族に変化する事はありません。
それ故、「もしかしたら、差別される側になるかもしれない。」といった恐怖心はなく、また、相手の気持を思いやる共感力もないため、自分の優越意識にブレーキがかからないのかもしれませんね。

でも、本当は、人間は歴史の中で何度も「再生」しており、過去世では、今の立場とは逆だった可能性があります。
現在、差別している人達は、実は過去世では差別に苦しむ側だったかもしれませんし、あるいは他界後、差別される側に生まれてくる可能性もあります。

生まれ変わり」と、契山館で言う「再生」は違います。
生まれ変わり」は、自分の意識を持った魂が、そのまま別の人間に入るという理解のようです。
一方「再生」は、人間が他界後、あの世で幽体の身体で暮らしているうちに、幽体の一部が受精卵に惹き付けられて、新しい肉体に宿る事を意味します。
それ故、過去世で奴隷だった人間が、今生では奴隷商人の子孫として生まれてきた場合、奴隷だった過去の自分は、あの世でずっと存在している事になります。(なお、自分の幽体の一部が受精卵に入り、地上で再生している事は分からないようです。)

現在の地球には何十億もの人間がいるわけですが、このように、過去世においては、現在とは真逆の立場だった人が大勢いると思います。
と言うより、再生は一度だけではありませんので、人間はみな、いろいろな立場の人生を経験しているのが普通だと思われます。

では、辛い過去を抱えた事があれば、今生では、それが潜在意識として差別心にストップをかけるようになるでしょうか?
私は、そう単純にはいかないと思います。
人は、何度も再生している中、差別を受けた人生だけが現在の意識に影響を与えているわけではありません。
また、ある人生で差別を受けた辛さが、今生の人生に潜在意識として大きな影響を与えていたとしても、人間の心理はそんなに単純なものではないと思います。
逆に激しく差別する側になる事もあると思います。自分の過去の人生に対する復讐とも言うべきでしょうか。
あるいは、何かのきっかけで差別された時の悔しさが蘇り、気づいたら暴力事件を起こしているかもしれません。

人間は、差別を受ける側であっても、さらに自分の下に差別される階層を求めます。差別されているからと言って聖人君子ではなく、差別する側と同じ精神構造を持っています。
人間にこのような優越欲がある限り、差別はなくならないのかもしれませんね。

では、こうした優越欲が生まれてきた根本原因は何なのでしょうか?
人間は、元々幽質界で暮らしていました。そこでは、食べる必要は事はありませんし、欲しい物はイメージすれば何でも出てきますから、貧困や欠乏とは無縁の世界です。
自分と他人を比較して、自分の方がより有利な地位に立つべきだというような発想もなかったようです。

人間が、他人よりも優越した立場を欲するようになったのは、地上に降りて、食べなければ生きられない身体を持ち、競争や争いの中で生きていくようになったからのようです。

詳しくは、以下の書物をご覧下さい。

二本足の霊魂

人間の登場 -霊魂が示した新しい神話 –

全ての人類に、霊魂学を学んでもらいたいものです。

by ドーン

(注)この記事は、私(ドーン)の理解の範囲内で書いており、契山館の公式見解を掲載したものではありません。

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