見ざる言わざる聞かざる・見ざるざる言わざるざる聞かざるざる
栃木県の名所でもある日光東照宮の彫刻の中にある「三猿」は世界的にも有名です。
英語だと、See no evil, speak no evil, hear no evil (悪いことは見ない、言わない、聞かない)という感じで少し具体的になるんですね。
似たような表現を捜すと、
- 君子危うきに近寄らず
- 触らぬ神に祟りなし
- 臭いモノには蓋をしろ
- 口は災いのもと
といった言葉が出てきます。
このことわざの由来は中国であるとの説が有力だそうで、なぜ猿なのかというと、見ざる、言わざる、聞かざる の「ざる」を「猿」にもじったものと言われていますが、
猿は、古来から邪悪なものを阻む守り神とされていたり、世界各地に似たような三猿の像が発見されていることから、もっと深い意味があるとの見方もされているそうです。
さて、あなたはこのことわざを聞くとどういうイメージが浮かぶでしょうか?
本来は、悪いことに縁をつけちゃいけない、というアドバイスだったと思うのですが、現代にいたっては、「都合の悪いことは、見て見ぬふりをする」という、ちょっとネガティブなイメージとして引用されることも増えたようです。
「悪い事」といっても人それぞれに何が悪いのかが違ってくるので簡単ではありません。
でも、目も口も耳もふさいでしまっては、真実に出会うことはありません。
多少のリスクを覚悟の上で、慎重にかつ大胆に、正しいと感じることをしっかり見極め、信じる気持ちを堂々と宣言し、さらに誠実に聞く耳を持つ、ということが大切なのかなと思います。
(注)この記事は、水波霊魂学で学んだことをもとに、私(さんば)の理解の範囲内で作成したものであり、契山館の公式見解を掲載したものではありません。