17年周期ゼミ到来・アメリカ東部・セミ現象のお話し

17年ゼミ到来・アメリカ東海岸

17年ごとに地上に現れる周期ゼミの大群・2021年・Brood X

この現象は、地球上でも、アメリカ中南部から東海岸に及ぶ10余りの州でしか起こらないそうです。

17年おきの5月、地面下10センチあたりの温度が18度ほどになる頃に、長い年月をかけて地中で生きてきたセミの幼虫は、土をかき分け地上に現れます。殻を脱ぎ捨てたばかりの成虫は、5センチほどの透き通るような乳白色ですが、それがみるみる羽根を伸ばし、茶色く色づき、大きな目は、炎のような赤になります。

その数、総勢数十億匹。

今年2021年に、この珍しい現象を間近で観察できることを、昆虫学者たちは、ずっと楽しみに待っていたそうです。

周期ゼミBroodXの成虫としての命は4-6週間。

その間、雄セミたちは、全力で交尾相手を求めて鳴き続けます。

大群がコーラスのように奏でる騒音ともいえるその音は、96デシベルを超える観測値を出したこともあり、離陸したばかりのジェット旅客機が上空を行く音すらかき消してしまったそうです。

命の不思議・周期ゼミの習性か、自然界の法則か

セミの品種は約3000あるそうですが、その中で周期ゼミは7種。13年、あるいは17年周期で地上に現れるそうです。

なぜそれほど長い期間地下に潜伏?しているのか、そしてなぜ周期は整数年なのか、多くの昆虫学者が検証してきました:

もともと無防備なセミたちは、大群で現れることで天敵から身を守りやすくしているのではないか、周期が整数であることによって、複数の大群が同時期に発生しないようにしているのではないか。

けれどもそれらの主張は、今だ推測に過ぎないそうです。

周期ゼミ「Brood X」の一生

目覚まし時計

地上で活動する4-6週間の間に、交尾に成功した雌は樹木に産卵し、2週間ほどで卵からかえった幼虫はすぐに地中へと潜っていきます。木の根から樹液を吸って生きながらえた幼虫は、産卵から17年過ぎた5月のある日、「今日だ!」と目覚めるのです。

土をかき分け、地上に現れた幼虫は、脱皮に適した場所を探してゆっくりと歩きます。

脱皮を終えた成虫は、大勢の仲間と共に、4-6週間にわたる大合唱を始めるのです。

周期ゼミの一生は神秘、哀れ、非合理的・・かな?

そんなこと考えるのは、やっぱり人間だけですよね。

成虫としての活動期間の150-220倍ほどにもあたる時間を成長期としてじっと土の中で過ごすわけだし、数週間の間に全力で交尾活動をして、すぐに死んでしまう。

そういう周期ゼミの一生をビデオなどで観て、感動したり驚嘆したりするのですが、それを、人の一生と照らし合わせて、色々と考えてしまうのです。

ロマンティストからは程遠い私がまず思ったのは、

数十億という数は強い!それが天敵を脅かす力になるのだろうし、多少やられても、十分生き残る。数は力だ。」ということでした。

周期ゼミは、子孫を残すためだけに生きている。でも自然界に多大な貢献もしている。

幼虫が土をかき分けて地上に出てくることで、地面は通気され、成虫が脱ぎ捨てた殻は、餌や肥料になる。

活動期間は短くても、大きく貢献して、次の世代へとバトンタッチしていく。

潔い命じゃないか・・・。

 

次に周期ゼミがその姿をあらわすのは、2038年。

この世界はどうなっているのでしょう。

そんなことを思い描き、ちょっとばかりロマンに浸るのでした。

 

by さんば

(周期ゼミBroodXについての情報は、主にナショナル・ジオグラフィックから頂きました。)

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