翻訳できないことば・霊魂学訳語を考える
目次
翻訳できないというよりは、より便利な外来語のカタカナ表記
日本には、外来語とかカタカナ言葉と言われる単語が山ほどあります。
諸外国との交流が深まるにつれて、色んな品物が輸入されると同時に、言葉も輸入されてきたのです。
今、外来語なしで会話してみてください、と言われたら、それはそれは苦労します。
「英語NG」とかいう設定のクイズをテレビで観たことがありますが、回答者は悪戦苦闘していました。
おそらく、今まで日本になかったものが輸入されたとき、それを日本語で説明するよりも、外国語そのままで呼ぶほうが都合がよかったのでしょう。そして、カタカナで表すことによって、これは日本語じゃないよ~と知らせることもできます。
英語圏での外来語状況はどうなのでしょう
米国内でも、特に移民人口の多い州では、色んな外来語が根付いています。日本語に特化して見てみると例えば、
- 酒・Sake
- 寿司・Sushi
- カラオケ・Karaoke
などは、すっかりそのまま定着して、日常会話でも、よく使われています。
お酒は、Rice Wineと呼ぶこともできるし、寿司は、Rice Ball with Fish on topと言うこともできます。最初は耳慣れない言葉だったでしょうが、「お酒、お寿司、カラオケ」というもの自体が定着した今では、外来語のまま使うほうがピンとくるようになったのです。
ちなみに、カラオケは、「空っぽのオーケストラ」の略ということで、もともとオーケストラという外来語が日本に根付いてから生まれた言葉、それが海外で逆輸入されて今ではすっかり根付いているんですね(でも、カラオケの語源を知っている外国人は、ほぼいない(推測)・・・)
外来語というのは、ある程度、その国の言葉に溶け込みやすく、覚えやすく、そして、その物を特定しやすい、そういう時に受け入れられるようですね。
霊魂学関連用語は外来語として根付くことができるのでしょうか
水波霊魂学には、「唯一無二」の部分が多いと思っています。
翻訳というのは、ひとつの言葉が表す意味を、違う国の言葉で伝えるという作業なので、それぞれの言葉が、同様の意味合いを持っていることが理想です。
たとえば、「神」という言葉は、ほぼ「God」と翻訳されるのでしょうが、そのときに、日本人が持つ「神」のイメージと、英語圏の人が持つ「God」のイメージが近ければ近いほど、誤解を生じることなく伝えることができます。
でも実際はどうでしょうか。日本人の間でさえ、「神」に対するイメージや理解は様々です。
霊魂学は、その名のとおり、「霊魂」「霊的なこと」に焦点を当てています。「神霊」という存在については多く語られていますが、「神」に関してはそれほどではありません。
その理由は、「神」という存在が、あまりにもかけ離れたものなので、語るすべがない、語ってもしかたない、まず最初は「霊魂」について知ることが大切だからなのだと、私は理解しています。
一方で、たとえば、xx教では、頻繁に「神」という言葉が登場し、「神様」について語られています。「神にお願いしなさい」と言われます。
このふたつの「神」が、どちらも「God」と訳された時、何らかの説明なしに、うまく伝わるとは思えません。もともと言葉には限度があり、何をどう工夫しても誤解が生じることはあるのでしょうが、できるだけ多くの方に、より正確に理解していただく、そういう表現をこころがけたいと思っています。
おおまかなルールとしては、
- すでに英語の訳語として一般に普及している言葉があれば、それを使用し、霊魂学の視点から説明を加える(God, Guardian spiritなど)
- まだ英語の訳語として存在していない、あるいは、存在しているが一般に普及していない場合は、原語のまま使用し、説明を加える(禊、鎮魂法など)
自然の流れだと思うのですが、ひとつひとつ、先入観にとらわれず、霊魂学のメッセージが、より多くの人に、より正確に伝わることを願って、試行錯誤していきたいと思っています。
ということで、次回は、今までに検討した訳語、その他、頻繁に使われる霊魂学関連の単語と訳語のリストをまとめる予定です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!