ミステリと言う勿れ・死んだらすべて無くなればいいのに・・・

ミステリと言う勿れ

人気漫画家・田村由美さんの作品がドラマ化されたもので、菅田将暉さんが主人公の大学生を演じました。

この記事を書くにあたり、作品について少し調べてみたのですが、「ただの大学生」である久能整(くのう ととのう)という名の主人公が、事件解決に貢献しながら、独特の雰囲気で思うところを語る、それが心に刺さる名言だという評価が多かったようです。

ハッとするような変化球がストレートに飛んでくる、そんな印象のセリフに、この脚本家さんは、いろんなことを考えている方なんだなと感じました。名言とされているセリフは、原作からそのまま採用されたものが多いので、作家さんの言葉でもあります。

そんな中で、私の心に残ったセリフのひとつを、原作コミックから引用させていただきます。

僕は死んだら何もなくなるんだと思ってます。眠るのと同じ感じで、ただ夢も見ないし二度と起きない。織田信長も言ってます。死んだら無になるだけだと。だって意識や記憶を持ったまま天国や地獄に行くなんて面白すぎるでしょう。記憶がなかったら自分じゃないし。何もかもなくなる。つらいのも苦しいのも恨みもなくなる。ちょっと悔しいけど、そうだったらいいなと思うし、そうあってほしいです。(【ミステリと言う勿れ】第1巻Episode6・ドラマ第5話より)

ドラマでは一部編集されていましたが、「何もかもなくなる。つらいのも苦しいのも恨みもなくなる。ちょっと悔しいけど、そうだったらいいなと思うし、そうあってほしいです。」という言葉に思わず息をのみました。

もし死後の世界があるとしても、そしてそれが天国のような場所だとしても、今の意識や記憶を持ったまま行くのなら、それは辛すぎる、だから消滅するほうがいいと願う人がいる。それほどに人生に失望している人がドラマの中だけでなく、現実にいるに違いない。それが、生ぬるい人生を送ってきた私には衝撃だったのです。

何千年も前に、地上で生きてみたいと言い出した人間の魂、その願いが叶って以来、人類の歴史にいいことはありませんでした。というか、「いいこと」があるとしたら、それは「わるいこと」があるからで、善と悪があるから善を感じる、そういう比較で幸せを感じるしかないのは、地上という環境に生きることを望んだからだと思います。

もし、物質界など知らず、幽質界でずっと暮らしていれば、善悪という観念は生まれず、「悪いこと」とか「苦しいこと」も存在しなかったはず。今更そんなことを言っても、それはもう後戻りできないことなので、私たちは、今とこれからの事を考えなければいけないのですが。

人間の魂が地上に生まれたいと望んだ時、高貴な存在はその願いを叶えました。ならば、魂がそう望むのなら、消滅という願いを叶えることもできるのかもしれません。でも、魂が消滅した、消滅させられた、という話を私は聞いたことがありません。

下層幽質界には、地上と比べものにならない苦悩から永遠に逃れられない魂がいるのに、そこに消滅という救いはない。霊的な法則がそれを阻むのか、消滅を良しとされないのか、それはわかりません。

霊魂学が示す神霊、高貴な霊魂、高級霊魂、守護霊、指導霊、補助霊、それらの霊魂方は、今、地上に生きる魂、そしてすでに他界した魂も含むすべての霊的生命体を、苦悩から救いたいと願って活動されています。その救いへの道のりが、消滅よりも長く困難なものであっても、そのために尽力されてきたのです。

魂が消滅せず、今持っている記憶や意識と一緒にそのまま生き続けるしかないのであれば、救いの方法はただひとつ、「神伝禊法・しんでんみそぎほう」なのだと思います。

禊?神伝?」という方も多いでしょうが、禊の本来の姿や目的を知れば、それが今生きている人間にとっての唯一の道であることがわかります。

それは、苦しい記憶を消すのではなく中和させてしまうような、二度とその苦しみを思い出すことがないほどに包み込んでしまうような、そんな力があって、禊によって清められた自身の霊的身体は、光に向かって更に光を求めるようになっていきます。

だから、辛い記憶と向き合う勇気が出なくても、忘れることができなくても、禊に出会う勇気を持ってほしいと願うのです。

神伝禊法についての動画を、ぜひご覧ください。

by さんば

(注)この記事は、水波霊魂学で学んだことをもとに、私(さんば)の理解の範囲内で作成したものであり、契山館の公式見解を掲載したものではありません。

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