生霊(いきりょう)が取り憑く事はあるのでしょうか?

生き霊

死者の霊魂が人間に取り憑く場合、これを「死霊」と呼び、生きた人の霊魂が取り憑く場合には、「生霊」(いきりょう)と呼んだりするようです。
生霊が取り憑くとは、例えば、花子さんが太郎さんを激しく憎んでいたような場合、花子さんの霊魂が肉体から離れ、太郎さんに取り憑いて苦しめるといった現象を指すようです。

さて、花子さんの霊魂が太郎さんに取り憑くなんて事はあるのでしょうか?
もし、花子さんの生霊が取り憑いているとしたら、花子さんの幽体が肉体から離れて太郎さんと同じ場所にいるわけですから、花子さんは幽体離脱をしている事になります。

肉体と幽体は、間気という半物質でピッタリと接着されています。
この間気が全て外に出てしまえば、幽体は肉体に繋がっていられなくなり、あの世に旅立ちます。
でも、ほとんどの間気が抜け出し、幽体がほぼ肉体から出てしまっても、かろうじて残った間気で繋がっていれば、まだ霊的には死を迎えていません。

それ故、もし花子さんの幽体がほぼ肉体から出ているとしたら、花子さんの間気は大量に消失しており、死の一歩手前の状態になっていると思われます。
一方、花子さんが特に危ない状態等ではなく、普通に日常生活を送っていたとしたら、幽体離脱は起こっていないはずです。

では、花子さんが幽体離脱の訓練をすれば、意識的に生霊を飛ばせるでしょうか?
そもそも、肉体と幽体をくっつけるために間気がありますが、幽体離脱をするという事は、この間気を無理矢理取り除いて、幽体を肉体から剥がす事を意味します。
肉体はそのままで、自殺という方法を取らずに、自分の意思だけで幽体を死の一歩手前まで持っていくわけですから、成功する事はまず無いと思われます。
また、そのような訓練もやってはいけない事です。(*参考記事「幽体離脱という現象を今いちど真面目に考えてみよう」)

それ故、花子さんが幽体離脱して、生霊として太郎さんの前に現れるなんて事はできないと思います。

この点、花子さんが憎しみのあまり無意識的に幽体離脱してしまい、これが生霊になったと考える人もいるかもしれません。
しかし、憎しみが強ければ無意識に間気が抜けていって幽体が離脱したり、一段落すれば幽体が元に戻って肉体とくっつくなんて事はありません。
もし、そういう事が起こるのであれば、人間はしょっちゅう幽体離脱している事になります。
人間の感情と、幽体内の間気の流出とは別問題であって、リンクしていないと思われます。

とすると、花子さんの憎しみが太郎さんに影響を与えることは全く無いのでしょうか?
これは、「生霊」ではなく、「念」の問題としては、あり得る事だと思います。
例えば、花子さんの憎しみの念を霊魂がキャッチし、その霊魂が太郎さんを懲らしめようとして、太郎さんの側に行く場合です。

強い想念は、肉体の脳のみならず、幽体の脳から「念」として放たれます。
このような念は幽質ですので、花子さんの周囲にあの世の下の世界から来た、花子さんの幽体と同じようなレベルの霊魂がいれば、これを把握する事ができるようです。
そして、この霊魂に技術があれば、その念を太郎さんに届けて幽体を攻撃したりする事が考えられますし、引き続き太郎さんに取り憑く事も考えられます。
また、太郎さんの間気が漏れていたり、太郎さんの周りに漏れた間気が散らばっていたりすれば、霊魂がこれら(エクトプラズム)を使って、花子さんの顔を作り出して驚かしたりするかもしれません。

このように、幽体離脱による「生霊」は考えられませんが、花子さんの「念」を霊魂がキャッチして、花子さんに協力する事はあり得る事だと思います。

それが、あたかも花子さんの生霊の仕業のように見える場合があるかもしれませんね。

by ドーン

(注)この記事は、私(ドーン)の理解の範囲内で書いており、契山館の公式見解を掲載したものではありません。

 

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