ちょっと不気味な夕暮れ前の海
いや、ミステリアスといったほうがいいのかな・・・。
息をのむようなサンセットが有名なハワイの海岸ですが、沈んでいく太陽がくっきりと見えることはそれほどありません。水平線に差し掛かる頃になると、なぜか低く雲が集まってきて、太陽を隠してしまうことが多いのです。
雲の向こうに太陽が消えていって、もう沈んだかなと思っているうちに夕焼けが空を覆う光景はとても綺麗です。
この日は一日中曇っていて、太陽の眩しさも感じないグレイの世界でした。
ふと「神体」のはじめの部分を思い出しました:
それから、どれだけ経ったであろうか。日がすでに傾き、水平線の下に沈まんとした時、にわかに雲は黒ずんだ。いつの間に出来たか、わからぬほど急に、黒雲は空の上で舞い始めた。いつしか降り出した雨は、まさに、夏の日の夕立のごとしに思われた。
そしてそれが、’初めの地’最大にして、最後の大災害、文明の消失である事を、人々はそれから数時間のうちに知るのである。