我が人生に悔いなし?
「我が人生に悔いなし」という歌があります(作詞:なかにし礼、作曲:加藤登紀子)。
その歌詞の中に、「親にもらった体一つで 戦い続けた気持ち良さ」「長かろうが短かろうが 我が人生に悔いなし」というフレーズがあります。
歌の主人公は、生きている間に望む事は全てやり切ったので、もう思い残す事はないという心境でしょうか。
こういう人生に憧れ、羨ましいと感じる方は多いと思われます。
死の直前に自分の人生を振り返って「ああ、いい人生だった。」と思えるって、いいですよね。
でも、このように人生に満足して他界しても、あの世で目覚めた時には死後の世界が広がっていて、自分が下の恐ろしい世界に入っていると知ったら、どうでしょう?
「しまった! 生きているうちに霊的な事を学んでおくべきだった!」って後悔する事にならないでしょうか?
そうすると、結果的には「我が人生に悔いあり。」という事になります。
「我が人生に悔いなし。」という心境で他界した人達は、生きている間が全てであり、「人間は死ねば無になる。」と割り切っていたかもしれません。
あるいは、「仮に死後の世界があったとしても、自分は悪いことをしていないから、下の方に行くはずがない。」と考え、死後の心配なんて不要と思っていたかもしれません。
いずれにしても、「他界してからも霊魂としての人生があり、下の世界に入ってしまう可能性がある。」という発想はなかったのでしょう。
しかし、自分が「あの世はない。」と考えれば、あの世が存在しなくなるものではありません。
また、自分が考える善・悪の基準で、あの世の行き先を決められるものでもありません。
あの世にはあの世の法則があり、人間の思考でどうなるものでもないようです。
やはり、あの世で後悔しないよう、生きているうちに霊的な事柄に対する勉強はしておくべきだと思われます。
おっと、かく言う私も、あの世で「しまった~!もっと真剣に修行しておくんだった!」って事にならないように、気を引き締めなければ…。
他界直前に、「我が人生に悔いなし。」と言える私でありたいものです。
(注)この記事は、私(ドーン)の理解の範囲内で書いており、契山館の公式見解を掲載したものではありません。