アダムとイブの物語
旧約聖書には、アダムとイブ(エワ)の失楽園の物語が載っています。
アダムとイブは、楽園で何不自由なく暮らしていました。
ただ、神様から、「善悪を知る木」の実を取って食べてはならない。それを食べると死ぬと言われていました。
でもある時、イブが蛇から誘惑されて木の実を食べてしまい、今度はイブがアダムに食べるように誘ったところ、アダムもこれを食べてしまったのです。
その事が神様に分かってしまった後、二人はいろいろ言い訳をしたのですが、結局、神様に楽園を追放されてしまいました。
そして、男は労働の、女は出産の苦しみを負うようになり、ついには死んで土に帰る存在となりました。
これが人間の罪の根本、つまり原罪であり、全ての罪や苦しみの始まりとなったとされています。
さて、こうした神話には、霊的真実の一端が隠されているようです。
でも、そこでの言葉の選択や物語の作り方は、当時の人々のレベルに合ったものなので、現代人にとっては物足りない感じがします。
この失楽園の話を現代人向けに語る時、霊魂学では以下のように主張しています。
人間という霊的生命体は、幽質界で何不自由なく暮らしていました。
その頃、既に物質界もあったようであり、これを見た人間の霊魂達は、地上に降りて物質を支配したいと願うようになりました。
高級霊魂達は反対しましたが、自己主張を繰り返す人間の霊魂達は、もう待てないとばかりに、次々に地上に降りていきました。
その結果、人間は肉体を持って、食べねば生きられない存在となり、労働や出産の苦しみを負い、ついには物質界で死んでいく存在になりました。
そして、他の人より多くの物を所有したり、優越的な立場に立つために、人を殺し、支配し、奪い、差別するようになっていきました。
人間の殺戮の歴史はこうして始まっていきましたが、それでは社会が成り立たないので、倫理や道徳、善悪の概念も必要になりました。
それでも、人間社会の不条理は、ずっと続いています。
このように、人間の罪や不幸の根本的な原因は、高級霊魂の注意を無視して、幽質界を飛び出した事にあります。
神話の中の霊的真実について、もっと知りたい方は、以下の動画をご覧下さい。
(注)この記事は、私(ドーン)の理解の範囲内で書いており、契山館の公式見解を掲載したものではありません。